今回のゲスト:山室礼子さん

金城学院大学卒業後、1997年に渡仏。世界的な評価の高い名門料理学校『ル・コルドンブルー』にて製菓技術を学ぶ一方、数多くの伝統工芸に触れ、ヨーロッパの伝統的なハンドクラフト「カルトナージュ」の制作に励む。2009年6月にはフランス額装の国家資格(c.a.p)を取得し、現在はパリにて額装家として活躍中。

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岡幸二郎さん 山室礼子さん インタビュアー
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ヨーロッパ独特の感性が生んだ素晴らしい文化、額装とは

  • 額装という言葉は日本ではまだまだ馴染みがありませんが、どういうものなんでしょうか?
  • 額装は額に飾る作品に合わせて額縁の装飾をすることなんです。フランスではお部屋に額を飾る方も多くて、例えば版画とか、油絵とか、オブジェとか、刺繍と か、中には赤ちゃんの履いていた靴なんかも箱型の額にしたりして。額装って専門的技術でもありますが、刺繍ようにホビーとして広く一般の人たちにも親しま れているんです。だから、街にもたくさんの額装専門店があって、お客さんは額装したいものを持ち込んで、お家のどういう壁の部屋に置くのかとか、好みの色 などを額装家と話し合いながら、自分たちに合った額装をオーダーメイドで注文するんです。日本と違って、フランスでは石造りの家が多く、長く住み続けるこ とができます。ですから、フランスの方は家の内装にとても気を遣っていて、家具や小物などへの関心も高くて、インテリアを楽しむというライフスタイルが定 着しているんですね。
  • 実はこの前、加賀友禅に初めて挑戦して、自分で絵付けした牡丹があるんですが、その布がそのまま置いてあるんですよ。額装したら面白いかもしれませんね。
  • そうですね。和のテイストで額装したら絶対素敵ですよー。和を取り入れた作品もパリのアトリエにたくさんありますよ。でもね、「和」の作品を「和」のテイ ストで額装するのも素敵ですけど、「和」の作品を「洋」のテイストを取り入れて額装すると全然雰囲気が変わって、すごく素敵なんですよ。洋のインテリアに もしっくりくるんです。ヨーロッパの人って古いものと新しいものとか、和のものと洋のものをとても上手にミックスするんですよ。ヨーロッパの方の素晴らし い感性ですね。
  • ヨーロッパと日本での違いを感じるものはなんでしょうか?
  • そうですね、例えば「色」。色って、光があるからこそ人の目に見えるんですね。パリと日本とは光が違うんですよ。だから同じ緑でもぜんぜん見え方が違うんですね。

  • 服とかも違いますよね。僕は東南アジアによく行くんですけど『きれいだなぁ!』と思って買って、向こうで着てると本当にきれいなんだけど、日本に持って帰ってくると『わぁ、これは着れない!』ってびっくりすることがあるんです(笑)本当、見え方って変わりますよね。
  • そうそう、そうです。だから、ヨーロッパの人って、私たちから見ていると、洋服のセンスとか感覚、色の使い方とか、全然感覚が違いますよね。私もフランス の感覚で日本に帰ってくると、自分が朝起きたときの肌の色も違うと思うし、フランスから持ってきた洋服とかもいつもと感じが違うと思うし、慣れるまで苦労 をします。もちろん日本人なので、すぐに感覚の違いに慣れるんですけれどね。
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